【令和8年度税制改正】法人税・所得税の重要ポイントまとめ
- 中谷洸太

- 1 日前
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令和8年度の税制改正大綱が発表されました。今回の改正は、企業の設備投資促進や賃上げの定着、さらに個人の資産形成支援や税負担の適正化など、多岐にわたる内容となっています。経営者や個人納税者が押さえておくべき主要なポイントを簡潔に解説します。
1. 法人税の改正:投資促進と賃上げ支援の再編
法人税関係では、成長投資を後押しする新たな減税制度の創設と、既存制度の見直しが柱となっています。
特定生産性向上設備等投資促進税制の創設: 経済産業大臣の確認を受けた大規模な設備投資に対し、即時償却または最大7%の税額控除を選択できる制度が創設されます。
賃上げ促進税制の見直し: 大企業・中堅企業向けの現行措置が令和8年度以降順次廃止されます。中堅企業向けには、適用要件を厳格化した新たな措置が令和8年4月から導入される見込みです。
研究開発税制の拡充: AIや半導体などの戦略技術領域への投資を促す「戦略技術領域型」が新設され、最大50%の税額控除が可能となります。
少額減価償却資産の特例見直し: 中小企業向けの特例について、対象となる取得価額が「30万円未満」から「40万円未満」に引き上げられる一方、従業員数400人超の法人は対象外となります。
2. 所得税の改正:家計支援と税負担の適正化
所得税では、物価高騰への対応や、格差是正を目的とした改正が盛り込まれました。
基礎控除・給与所得控除の引き上げ: 令和8年分より、合計所得金額2,350万円以下の個人の基礎控除が4万円引き上げられます(58万円→62万円)。あわせて給与所得控除の最低保障額も65万円から69万円に引き上げられます。
住宅ローン控除の延長と見直し: 適用期限が令和12年末まで5年延長されます。省エネ性能の高い中古住宅の控除期間が13年に延長されるなど、環境配慮型住宅への支援が手厚くなります。
NISA(少額投資非課税制度)の拡充: 令和9年より「つみたて投資枠」の年齢制限が撤廃され、0歳から利用可能となります。投資上限は年間60万円、非課税限度額は600万円です。10
暗号資産の分離課税移行: 一定の暗号資産の譲渡益について、総合課税から20.315%の分離課税へと移行し、3年間の損失繰越控除も認められるようになります。
高所得者への課税強化: 極めて高い所得(目安として所得3.37億円超)を持つ層に対し、特別控除の縮小と税率の引き上げ(22.5%→30%)が行われます。
3. その他の注目点
消費税: インボイス制度の「2割特例」が、令和9年より個人事業者を対象とした「3割特例」へ改組されます。
防衛特別所得税: 防衛力強化の財源として、所得税額に1%を付加する税制が令和9年分から導入されます。
今回の改正は適用時期が項目ごとに異なるため、自社の決算期や個人の所得状況に合わせた事前のシミュレーションが重要です。今後の法令成立にも注目しておきましょう。



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